ガラスフィルムの施工マニュアル

 

施工の手順

1)事前確認 フィルムの施工前に、基本的な注意事項を確認します。
2)事前準備 窓ガラスやサッシ、コーキングの状態を点検します。施工道具を確認。
3)防水養生 窓ガラス周辺の物の移動と施工時に使用する水がかからないように防水養生を行います。
4)ガラスの清掃 窓ガラスをクリーニングしてホコリや汚れを除去したあとに、
せっけん水を十分にスプレーします。
5)ガラスサイズの測定とフィルムのカット 施工するガラスサイズを測定し、ホコリに注意しながら二人組みで粗切り裁断をします。
6)フィルムの貼付けと一時圧着 剥離フィルムを剥がし、位置を確認しながらフィルムを仮圧着します。
7)フィルムのエッジカット ヘラとカッターを使ってフィルムのエッジをカットしていきます。
8)できあがり 仕上がりを確認してください

フィルムの施工前に下記項目をご確認ください
■熱割れ計算を実施して確認済み
■フィルムに折れ・傷などの問題がない。
■貼る面は平滑面で凸凹がない。
※型板ガラス、すりガラス、フロストガラスなど、凸凹のある面へは施工できません。
■貼る面は高性能熱線反射ガラスの被膜面ではない。
■プールや浴室などの水のかかる場所ではない。
■サウナなどの高温環境ではない。

熱割れ現象について詳しくはこちら→

 

ご用意いただくもの

<材料>ご注文いただいたガラスフィルム
<養生>養生シート、キッチンペーパーなどの水を吸い込みやすい紙
<道具類>定規、中性洗剤(食器用でOKです)、カッターナイフ、メジャー、スキージー、ガラススクレーパー、ハンドスプレーヤー(せっけん水用、水用)

<せっけん水の作り方>
せっけん水は粘着剤面とガラス面にムラなく塗ることで、フィルム全体をガラスに均一に圧着することができます。 水4ℓに対し、中性洗剤4mℓから8mℓを入れてください。{濃度:0.1%~0.2%}
4ℓで約30㎡に施工できます。

これがあれば安心!(別売り)施工道具6点セット   税込6,800円(欠品につき現在取扱いがございません)

施工に必要な便利な道具を6点セットにいたしました。
ガラスフィルムのご注文の際、オーダーフォームに「施工道具6点セットを注文する」にチェックを入れてください。

施工道具セット

<セット内容>

・ガラススクレイパー
 カミソリのような薄い刃で、ガラス面に付着した汚れ、ステッカー、ペンキなどを落とします。
 ガラスフィルムを張る前に、こちらでガラスを掃除していただくと、仕上がりが完璧です。
・小型カッターナイフ
  きれいな施工には切れ味が重要!小型カッターはフィルムをカットするのにちょうど良いサイズです。
・ウレタンスキージー
 木製の柄付きなのでしっかり握れて素早く、ガラスフィルムを貼れます。
 黄色いゴムの面はコシがあり、せっけん水や気泡をフィルムの端から逃すのでガラスフィルムをしっかり貼れます。
 ・プロ特製スペーサー
 プロの職人は、ガラスフィルムを貼るとき窓の端から2mm程度隙間を空けてフィルムを貼ります。
 それは、せっけん水をフィルムの端から逃しやすくするためと、
 夏季などガラス温度が高くなった際、ガラスフィルムの伸びに対応するためです。
 これがあれば、ちょうど良い隙間のガイドになりきれいにカットできます。

STEP1. 防水養生します

イメージギャラリー ●ビニールシートや毛布、新聞紙などを施工時に使用する水が飛び散る場所に敷きつめます。
●必要に応じて、備品や書類は濡れない場所に移動してください。
●防水養生のポイントは流れ落ちる水をサッシ部でできる限り吸い取ることです。

 

STEP2. ガラスの清掃

●サッシ周りのホコリなど、大きなごみを事前に除去します。
●ガラス全面に水またはせっけん水を噴霧し、スクレーパーなどでガラス表面のゴミを除去します。
このとき、ガラスが傷つくことを防止するため、スクレーパーの角度は30度以下としてください。
スクレーパーを移動しても音がしなくなり、目視でゴミがついていなければ完了です。

 

●窓の縁の汚れについても、布製のタオルやペーパータオルで拭き取ってください。
※繊維が脱落しやすいタオルやティッシュペーパーなどは使用しないでください。

 

●最後に再度、水あるいはせっけん水を噴霧し、ロングブレードワイパーで洗い流します。
このとき、ガラスの端から端までロングブレードワイパーで洗うようにし、途中で止めないでください。
また、ロングブレードワイパーは1回ずつゴミを拭き取ってください。

 

 

(!)
●強化ガラス、熱線反射ガラス、高性能熱線反射ガラスに対しては、スクレーパーを使用しないでください。

●ガラス上部は特にゴミが流れ落ちてくるため、念入りに清掃してください。

●コ-キングが劣化していたり、サッシがさびている場合などにはマスキングテープで周囲をマスクしてゴミが流れ落ちないようにしてください。

●劣化しているコーキングは必要に応じて端部をカッターとスペーサーまたはプラスティック板などを使って直線にカットしてください。

STEP3. ガラスサイズの測定とフィルムのカット

●フィルムを貼り付けるガラスのサイズを巻尺などで測定します。

 



●ガラスサイズよりやや大きめ(数10mm)に、大まかにフィルムをカットします。
このとき、箱にカッターの刃を刺し、フィルムを巻き出しながら、幅方向にカットできます。

 

 

 

(!)
●図面の寸法は正しくない場合がありますので、必ず実測してください
●強化ガラスおよび熱線反射ガラス表面でのカッターの使用はお勧めできませんので、予め定寸でカットしてください。

●高性能熱線反射ガラスの金属面へのフィルム施工をご希望の場合は事前にお問い合わせください

STEP4. フィルムの貼り付けと一時圧着

●ガラスにせっけん水を噴霧し、ロングブレードワイパーで上から下へ洗い流します。


●再度、ガラスにせっけん水を噴霧します。

 

●製品から剥離フィルムを剥がしながら、フィルムの粘着面にせっけん水を噴霧します。

●ガラスフィルムを貼り付け、フィルム表面にせっけん水を噴霧します。

 

 

エッジとのスペース(フィルムの四辺とコーキングとの隙間)を確認しながら、ウレタンスキージーでフィルム上辺部分を仮圧着しフィルム全体を固定します。

 

 

(!)
●剥離フィルムを剥がした後の粘着面は、ゴミ、指紋等がつきやすいため、せっけん水を十分に噴霧し、取り扱いには注意してください。
●フィルム4辺のうち、ガラスとフィルムの位置を合わせる1辺については、クリアランス2~3mmを確保して、仮圧着をしてください。

STEP5. フィルムのエッジカット

●エッジカットを容易にするため、フィルムの角部を三角形に切断します。


●スペーサーに合わせてカッターを移動し、フィルムのエッジをカットします。
このとき、コーキングやガスケットにフィルムが乗り上げると、しわが発生して剥がれたりゴミや水が入りやすくなったりするので、2~3mmのエッジスペース(隙間)を確保するようにしてください。

●フィルムのすべての辺について、同様にカットします。

●カッターの刃はまめに折って、常に切れ味の良い状態を保つようにしてください。

 

(!)
● 強化ガラスおよび熱線反射ガラス表面でのカッターの使用はお勧めできませんので、予め定寸でカットしてください。
●コーキング時にマスキングテープを使用する場合は、所定のテープを使用してください。フィルムを傷めないためにマスキングテープは1時間以内に剥がし、剥がす際はテープをフィルム外側に向かってガラスと平行にゆっくり剥がしてください。

●ガラスの種類によらず、2~3mmのエッジスペースがあっても飛散防止効果には影響はありません。

STEP6. フィルムの本圧着

●フィルムとサッシとのクリアランスが均一で適正(2~3mm)であることを改めて確認します。
●フィルム表面にせっけん水を噴霧します。

 

●ウレタンスキージでしっかりと圧着し、必ず水平に水を抜きます。放射線状や往復しての水抜きは行わないでください。水抜き不良の原因となります。

●水抜きは、常にフィルム端部までの最短距離となる方向に行ってください。

●スキージーが1/2~1/3程度重なるように、圧着していきます。縦長のガラスを例とした場合、当社が推奨する水抜きの順番は以下のとおりです。

 

水抜きの順番
水抜きの順番
ゆっくり、強く、ていねいに!

(!)
●滑り性が悪いため、フィルム表面にせっけん水を噴霧しないと、傷がつく原因となります。
●フィルム端部の浮きを防ぐため、特にエッジ部分はしっかりと圧着し、確実に水を抜いてください。

STEP7. 清掃と点検

●フィルム表面に水を噴霧し、ロングブレードワイパーにより除去します。


●フィルムの周囲などに残っている水をペーパータオルなどにより拭き取ります。

 

●フィルムとガラスの間にゴミの混入などの不具合がないか、目視により確認します。

 

●フィルム外観に問題がなければ、養生シートを取り除き、サッシ周りなどの水を拭き取ります。

 

 

(!)
●フィルム端部に水が残っているとフィルムが浮いてくる原因になるので確実に拭き取ってください。
●施工後のフィルムの端材、貼り替え時に発生した廃材を廃棄する場合、「廃棄物の処理および清掃に関する法律」に従い、許可を受けた産業廃棄物業者に処分を委託してください。

  フィルムのつなぎ合わせ施工 (ガラスサイズがフィルム幅より広い場合)

  <!>ガラスサイズがフィルム幅より広い場合は、フィルムのつなぎ合わせ(スプライス)を行います。

①つなぎ合わせ(スプライス)の一般的注意

①施工後のホコリや水の目つまりを起こしにくくするために、縦方向にしてください。
②原則として、ガラス中央部にくるようにしてください。
③隙間・重ねは、以下のようにフィルムタイプ別に使い分けてください。

タイプ

隙間・重ね

備考
透明 透明飛散防止
透明日射調整
隙間
0.5~1.5mm

隙間幅の確認の目安は、手のつめをスプライス部分に入れて上から下までなぞっていき、引っかからないようであれば、約0.5mmの隙間が空いています。

不透明 日射調整
ファサラ™
ガラスシェード
隙間
0.5mm以内
0.5mm以上の隙間を取ると、隙間から光が入ることで目立ちやすく、外観不良の原因となります。
装飾塩ビ
フィルム
サイン&ディスプレイ用
ガラスフィルム
重ね
2~3mm
塩ビフィルムは一般的に縮む傾向にあるため、予め重ねて施工します。

④原則として同一ロールを使用してください。
⑤隣り合わせになるフィルムは同一エッジにあわせて下さい。
 同一ロールでもAの部分とBの部分とでは僅かな「色むら」「蒸着むら」がありますので、
 必ず、下図のように隣り合わせになるフィルムは同一エッジにあわせて施工してください。

イメージ

 

②つなぎ合わせ(スプライス)の方法

Ⅰ.突き合わせ方式

①ガラスの半面に、1枚目のフィルムAをガラス中央(スプライス部分)に合わせて
貼り付け圧着し、あまった残り3辺のフィルムをカットしていきます。

 

 

 

②残りの半面に、2枚目のフィルムBを同様に施工していきます。
スプライス部分の隙間・重ねあわせは、フィルムの種類によって使い分けてください。

 

 

 

 

 

Ⅱ.重ね切り方式

①ガラスの半面に、1枚目のフィルムAをガラス中央(スプライス部分)に合わせて
貼り付け圧着し、あまった残り3辺のフィルムをカットしていきます。

 

②残りの半面に、2枚目のフィルムBを同様の方法で1枚目のフィルムに20mm程度重なるように施工していきます。
定規を当てながらカッターで両フィルムをカットし、不要部分ⓐとⓑをスプレーしながら除去します。

 

 

③スプライス部分をカットラインに沿ってスキージーで圧着して仕上げます。

 

 

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